庭スペースはご実家と共有できる配置とし、そこへ繋がるデッキテラスへは室内から常に視線が向くよう、大きな開口部を設けた。
テラスへのアクセスにもなる玄関から続く長い土間(通り庭)は、内と外をゆるく仕切る中間領域となり、アウトドア好きなオーナーが道具の積み下ろしやメンテナンス作業をラクに行えるよう計画。
開放的な吹き抜けリビングと、キッチンはあえて対面ではなく壁付けとすることで、ワンルームのような間仕切りの少ないプランとした。
南区澄川にて、新たに「とおり庭の家」が着工しました。
今季2棟目の、真冬着工。掘削作業が終わったらすぐに養生テントをかけるため、昨今は冬の着工もすっかり当たり前になりました。
現場は直前まで駐車場として使われていたため、凍った土に苦戦しながらの掘削作業でしたが、掘り終わればとても頑強な地盤。家を支えるには最適な地盤です。
冬期間の新築基礎工事の風物詩、養生テントの中では立ち上がりのコンクリート打設作業が行われました。
テントの上から下げたホースで生コンを型枠の中に充填していきます。
いつもは軽口を叩く職人さんも、作業中は真面目な職人顔。写真を撮るために近づきすぎると、
「汚れるから離れてな!」と気遣ってくれます。
流し込んだ生コンは別の職人さんが上からコテで押さえ、平滑に均します。
流し終わったコンクリートの様子。まだ作業直後なのでツヤツヤ。
これから少し時間を置いて、天端がフラットになるようにレベラーという材料を流していきます。
澄川にて新築中のとおり庭の家
大工さんの初日です。
今日は土台敷き。いつも信頼できる仕事をしてくれているG棟梁を筆頭に、ベテラン大工さんが揃いました。
大工初日の土台敷きには絶好の晴天。
基礎の仕上がりも上々なので、スムーズに作業が進んでいます。
明日からは木造住宅の花形、建方作業です。
雪解けが進み札幌も春の気配が近づいてきました。
南区澄川で建築中の「とおり庭の家」は無事に上棟が完了しました。
上棟直後は柱や梁が丸見えのスケルトン状態。ここから毎日の変化を追いかけていくのが楽しみです。
澄川で上棟した「とおり庭の家」。
外回りの防水処理やサッシの取付作業が行われています。
上の写真は室内のLDKの様子。正面の壁がTV台の付く面です。
リビングは10帖の吹き抜けになりますが、今はまだ作業用の仮床が敷いてあるため開放感を体感はできません。
外回りは透湿防水シートのシルバータイベックが張り終わりました。たるみやヨレのない、きれいな張り方で大工さんが現場を大切にしてくれているのが伝わります。
屋根の板金も葺き終わったので、雨風の影響も受けなくなり一安心です。
「とおり庭の家」の玄関は、そのままウッドデッキに出られるようになっています。
その出入口の窓は木製の片引きサッシ。今日はその取付け作業でした。
サッシの枠をはめる前に、止水と気密のためのコーキングを打ちます。一度取り付けると外すのは困難なため、事前の段取りが物を言います。
いつもは大工さんだけで取り付けできますが、今回は初めて採用する開閉方法のサッシのためメーカーの担当者も来てもらいました。
細かい寸法や取り付け状態をチェックしてくれています。
作業前は緊張しましたが、大工さんの段取りのおかげで何の問題もなく取り付けが完了しました。
引き戸を動かしてみると、重量の割に軽い力でスイスイ動きます。
玄関の突き当りに、目を引く大開口の木製サッシ。とおり庭の家の顔の一つです。
1階のフローリング張りの様子です。
定番のナラ無垢材。最近は幅12cmを採用することが多いです。
一列ごとにボンドを塗っていきます。作業は大体1~2日間かかります。
二階では天井の石膏ボードを張っています。
色々な大工仕事の中で、一番「自分は大工さんになるのは無理だー」と思わされるのがこれかもしれません。
重いボードを天井に押し付けながらのビス打ちを何十枚と繰り返すこの作業、本当に肩の筋肉が燃え尽きるんじゃないかと思うほどハード!
それを軽々とやってのける大工さんたち。身体が慣れているのか、それともコツがあるのかその両方か。とにかく毎回「凄いなぁ」と眺めてしまう光景です。
壁の石膏ボードが張られて室内の様子がガラリと変わり、大工工事完了の気配が見えてきました。
玄関の中に立て掛けられた大量の合板たちは棚板や造り付けの収納に使用します。
大空間のLDK。左手のはしごがかかっている場所が、階段スペースになります。
正面の壁にテレビ台を造作予定。
逆にリビング側からのアングルです。
右手の壁に面する形でキッチンが付きます。
大工さんの作業台が置かれている場所がダイニングになり、奥の壁に食器棚を造作します。その更に奥が洗面室や浴室などのユーティリティ空間となっています。
玄関の横には3帖の物置が配置されています。
この部屋の壁の仕上げはエイトワークスの最近の定番素材の一つ、カラ松合板を採用していますが、その一角には黒い壁。
この壁は黒板塗料が塗られた有孔ベニヤです。
有孔ベニヤは好きな場所にフックや専用のラックなどが掛けられるため、物置の壁としては最良の選択肢の一つかもしれません。
GW直前の「とおり庭の家」は大工工事の完了目前です。
外回りは外壁が張り終わりましたが、下半分は塗り壁になるためまだ下地のサイディングの状態で塗り壁業者さん待ちです。
内部は吹き抜けの仮床がなくなり、縦方向の大空間がようやくお目見えしました。
ラストスパートをかける棟梁たちの邪魔にならないよう気をつけながらの撮影です。
鉄骨階段のササラが付きました。基本的にすぐに階段の踏み板を乗せてしまうので、この状態で写真を撮れるのはちょっとラッキーです。
二階は一足先に大工工事完了しています。階段を上がると目の前にはフリースペースと本棚が。
本棚の奥の壁には玄関の物置でも使っている有孔ベニヤを張っています。
家族の構成や子供の成長に応じて姿を変えていくであろうフリースペース。今後どんな表情を見せるのか楽しみです。
寝室の手前にはオープンクローゼット。
可動棚と洋服掛けのパイプ、引き出しの収まるアイランドカウンターが配置され、収納力と使い勝手が両立されています。
今年のGWはあまり天候が優れず、なおかつ感染拡大防止のために外出を控えた方も多かったのではないでしょうか。
そんな中棟梁が連休を削って大工工事を完了させてくれました。
特に一際苦労して仕上げてくれたのが、このダイニングの天井。
ノッティオークという樹種の突板を張っています。
・目地をきれいに通す
・角は切断面を見せないように45°にカットした突板同士を合わせる
この2点をきれいに仕上げるのが、「言うのは簡単、やるのは大変」の代表格。
かなり集中して時間をかけてやってくれました。この仕事を任せられる棟梁は意外と少ないのが現実です。
いつもきれいに納めてくれる棟梁に感謝です。
あとから定規で書いたかの様にまっすぐ通った目地の隙間。交差部分も完璧です。
ボンドが乾くまでの間、突板が反らないように押さえているパッキン。これを隠し釘で押さえています。
「この技名案ですね!」と棟梁に言うと、気づいてもらえたことに少し嬉しそうでした(笑)
かわいい。
何気ない風景ですが棟梁も十数年ぶりに使った技だと教えてくれました。
そんな棟梁の職人技も拝見できた「とおり庭の家」も無事に大工完了。
GW明けからは塗装工事が始まります。
ゴールデンウィーク明けから始まっていた、「とおり庭の家」の塗装工事。
エイトワークスの家は昨今の新築住宅より塗装工事が多めです。
その理由は各々の家に合わせた、造り付けの家具や扉が多いためです。
上の写真の様に、壁に揃えた棚板もその一つです。
ダイニングキッチンに設けられた食器棚とアイランドカウンター。こちらももちろん造作です。
「とおり庭の家」では明るめのグレーが多く使われています。
ダイニングの天井に張られた突板はクリア塗装。正面のTV台も造作です。
奥行きのある玄関。右側にあるのが玄関収納です。天井まであるので収納力は抜群です。
その隣にはアイアンのコート掛け。
塗装が終わると、次は壁や天井のクロス工事です。
内装の壁紙が完成し、全体的に完成の雰囲気が一気に高まりました。
最近エイトワークスで採用されることが多い、グレーを基調とした配色ですが、梁などの木目が効いています。
ダイニングと2階ホール。縦方向に空間がつながることで、それぞれのスペースで家族が過ごしていてもお互いに気配を感じつつも干渉しすぎない絶妙な距離感が出せそうです。
主寝室。ベッドを置く枕元は壁の段差を付け、ヘッドボードを設けました。
その上にはコンセントや照明のスイッチを配置しています。
通り庭の家の、どこか日本家屋の懐かしさを思い出させる通路型の玄関。その壁の仕上がりはモールテックスを採用しました。
塗り壁と似て非なる素材のモールテックス。鉱物成分が入っていて収縮が少なく、水分も吸わないデザインコンクリートです。
モールテックスは成分の配合比率が命。職人さんの経験値による配合割合ではなく、きっちりと秤で分量を計って配合しています。
建物が完成してオープンハウス直前の「とおり庭の家」
エイトワークスではめずらしいかもしれません。ウッドデッキの施工中です。
ウッドデッキは木材と樹脂のハイブリッド素材で腐食がほぼない既製品のデッキ材。
これは偶然ですが、ちょうど室内のフローリング幅とぴったり同じだったためリビングの延長感を出すのに一役買っています。ひさしに張ったウェスタンレッドシダーの羽目板も同じ方向を向いているので一体感が出ています。
ウッドデッキへは玄関からも出入りできます。
屋内2方向から出入りできるウッドデッキ。使い勝手バツグンです。
逆にウッドデッキ側から玄関方向のアングル。
床はあえて左官屋さんにコテでムラを付けてもらったモルタル仕上げ。
右手の壁はモールテックス、左手の玄関収納は全面突板の造作収納です。
突き当りがシューズクローク兼物置になっています。
物置の扉や壁にはカラ松合板を使っています。ここ1・2年エイトワークスの建物によく使われるカラマツ合板。デザイン性の割にコストが安く、使い勝手のいい素材の一つです。
全体が吹き抜けになり開放的なリビング。
ダイニングとキッチンの間には奥様の希望でアイランドカウンターを設え、家事動線に一工夫加えています。
二階へ上った正面にはフリースペース。本棚を設けたので、ちょっとした書斎としても使えそうです。