

来週から、北広島市のとある公園横で新たにHouse T(仮)が着工します。
その着工に先立ち3月末から先行して始めていた擁壁工事の様子をお届けします。
雪解け水で土が柔らかく、まともに歩くこともままならない敷地内。
そのドロドロの土を取り除き、砕石を入れて下地を作ります。
どんどん水が染み出してくるので、排水ポンプを常時運転させながら鉄筋の組み立て作業。
鉄筋のピッチも図面通りです。
ベースコンクリートの打設完了。
今回新設の擁壁と、既存の擁壁は高さが異なります。高さを揃えるため、既存擁壁の上にも鉄筋を組みます。
立ち上がり部分の打設完了。週末期間を使って養生します。
型枠解体。このあと排水して土を埋め戻し、擁壁の完成です。

建物本体の工事が始まります。
最初は掘削作業。雪解けで重く柔らかい土を搬出していきます。
建物の面積は大きいものの、高低差のないフラットな敷地なので作業性は良好。サクサク掘削が進んでいきます。
掘削した底には砕石を敷き詰めています。奥にニョキニョキ見えるのは前日に打ち込んだ既製コンクリート杭です。
砕石の天面と同じ高さになるように、飛び出る杭はカットしています。
黒髪の職人がダンディーなグレイヘアになるほどの粉塵。花粉症持ちの身としては、見ているだけで鼻がむずむずする作業です。

基礎の立ち上がりが完成し、型枠が外れました。
1日できれいに解体され、夕日に染まるHouse T(仮)の基礎。
車庫の土間になるスペース。側面から飛び出している鉄筋に、土間鉄筋を結束して補強します。
リビングになるスペースは、床下のない土間リビングとなるのであらかじめ電気の配管を通しておき、後から通線できるようにしておきます。
明日から入る給排水工事のための塩ビ管。穴が開いている配管は暗渠(あんきょ)排水。排水が悪い場所に埋め、土中の排水を促すための配管です。
型枠を解体すると大量の釘が落ちるので、マグネットで釘拾いを行います。
集めに集めた釘やボルト。およそ5kgくらいは集まりました。

塀工事の着工からちょうど二ヶ月、満を持して大工工事が始まりました。
初日は土台敷き。
木軸のすべての基準となる土台敷き。基礎への乗りや水平の通りを入念に確認してボルトを締めていきます。
1階の面積が広いHouse T(仮)。土台敷きも普段より時間がかかっています。

クレーン車を使っての建て方工事二日目です。
重い梁などを吊り上げて組み上げる作業。クレーン車のオペレーターと、棟梁の連携が作業の進捗を左右します。
屋根がかかる前の状態でもわかるボリューム感。
柱や梁の木軸の向こうに見える公園の植栽。自然と程よく隣接しているロケーションのHouse T(仮)は四季を感じる借景が期待できそうです。
梁の上を歩き金物の締付を行う棟梁。
高所では足裏の感覚が大切なので、足袋靴を履いて作業に当たっています。