

手稲区西宮の沢の、自然豊かな丘陵地で新たに工事が始まりました。
敷地はシンプルな長方形ながら、25m以上の奥行きの緩やかなスロープ。
手前と奥で2m近い高低差のある土地です。
掘削作業も時間がかかるため、重機は二台体制です。
地盤が硬いエリアのため、掘削するとゴロゴロと大きな石が出てきます。
大きめな岩にぶつかったときには、岩肌を削った白煙が上がっていました。

基礎の立ち上がりにコンクリートを打ち込むための、型枠を組み立て作業中。
高低差部分はパズルの様に収めていきます。
写真に収めることができませんでしたが、現場を歩いていると奥の林を巨大な牡鹿が横切って行きました。時折鳴き声も届き、生命力に溢れた現場です。

基礎工事が完了し、大工さんの乗り込みまで待機中のHouse K。
真冬に竣工となるので、足場を架ける前に建物周りの化粧砂利も敷き終わりました。

まわりの山も秋の気配となり、木々の葉が落ちて現場から見える空も広くなりました。
大工工事がいよいよ始まったHouse K(仮)。クレーンによる建て方作業、大工さんは3名です。
重量のある梁も、クレーンであればスイスイ組み上がっていきます。
このクレーン作業、大工さんがトランシーバーで指示を出しながら所定の場所へ材料を吊り上げてもらうのですが、大まかには、
右旋回・左旋回→吊り荷を右へ、左へ
巻き→吊り荷を吊り上げて
下げ→吊り荷を下げて
倒し→奥へ
起こし→手前へ
この指示で自由自在に材料を移動させています。
たまに、左右の旋回を「東区方向!中央区方向!」などと言って現場を混乱させる大工さんもいます。
吊り上げた梁は掛矢(かけや)で叩いてしっかりとはめ込みます。
無事に上棟したHouse K(仮)。この先雨の予報が多いので、養生と乾燥に気をつけながらの作業となりそうです。

ついこの前まで暑かった札幌も初雪が降り、秋を通り越していきなり冬になった感覚です。
現場でもストーブが登場しました。いよいよ現場も冬本番の装いといった雰囲気です。
床下がしっかり乾いたので、床合板を敷く段取り中。
床の大引を受ける金物をビスとボンドで固定。House K(仮)は全部で40ヶ所金物があります。
地道ですが、見落としがないように気を付けながらの作業です。

屋根の板金が葺き終わりました。
屋根の上からは発寒・新川方面の景色が望めます。
窓まわりの防水処理も無事に終わり、雨風の影響を気にしなくて良くなりました。
これから現場内部では構造検査に向けて金物を取り付けていきます。

壁に充填断熱のグラスウールが入りました。
現場内でストーブを焚く季節。断熱材の有無で休憩中の快適さが大きく変わります。
外壁だけでなく、エイトワークスでは水回りの間仕切りにも防音の目的でグラスウールを入れています。
2階の窓から見える林も、すっかり葉が落ちて向こうが見通せる様になりました。
休憩中にお施主様からいただいた差し入れのお菓子を眺める棟梁。
「じゃんがりこ・・・」
「対象年齢4歳?」
色々訂正しそうになりましたが、美味しそうに食べていたのでそのままにしておきました。

1階のフローリングはならの無垢材です。
現場に入るとちょうど張り終わったところでした。
写真には写りませんが、この季節の無垢フローリングは乾燥でコンマ数ミリ痩せているので、髪の毛ほどの隙間を開けて張っています。
そうすることで夏の湿度が高い時期にフローリング同士がくっつき過ぎない様になります。

石膏ボードが貼られて現場内の様子も変わってきました。
今日は冬至。4時半の時点でこの暗さですが、これから陽が長くなると思うと嬉しくなります。
2階も着々とボード張りが進み、各部屋が間仕切られていきます。

ユニットバスの組み立て日でした。
House K(仮)のユニットバスは標準より一回り広い1.25坪タイプです。
最近のユニットバスは清掃性の良さに力を入れているものが増えていて、例えば洗面器やシャンプーボトルを置くカウンターは外して丸洗いできるようになっています。
究極を求めるとカウンターなしの仕様も選べますが、やはりカウンターはあると便利なものです。
清掃性と利便性の両方の折り合いがちょうど付くのが「丸洗いできるカウンター」という立ち位置になっています。

現場用のハシゴが外され、階段が掛かりました。
今回は鉄骨を使用した、俗に言う「オープン階段」です。
玄関からリビング・ダイニングへ向かう途中に設えた階段は視線や通風を遮ることなく、空間を繋いでくれます。
現場内はこれから取り掛かる造作家具の段取りで加工した材料がたくさん立てかけてあります。
これらを使ってテレビ台や食器棚などを大工さんが造作していきます。

大工工事が終わり塗装工事が始まるところです。
エイトワークスは造作家具や建具が多いので、比例して塗装のボリュームも多くなります。
確保している工期はおよそ一週間~10日ほど。
佳境に入ると塗装の匂いも激しくなるので、あまり長居はできません。
塗装工事が本格的に始まる前のタイミングで、引出しや扉の造作建具の採寸を行いました。
外部は足場がなくなりました。正面のグレーの部分は春になったら塗り壁で仕上げるので今は目地埋めだけされた状態です。

内装のクロス工事進行中です。
今回のメインとなるクロスは真っ白ではなく、ほんの少しだけトーンを抑えたものを採用しています。

内装工事が終わり、キッチンの組立作業。
House Kではオーダーキッチンが採用されました。
突板の扉なので、一枚一枚表情が違います。
キッチンの側面部はモールテックスという左官に近い材料で仕上げるので、木材の素地が見えている状態で一旦完了です。

昨年の9月、涼しくなり始めた頃に着工したHouse Kが竣工しました。
リビングの床はナラの無垢フローリングですが、水回りはフロアタイルで区分けしています。
キッチンの腰壁は天板と近い色でモールテックス仕上げとなりました。
キッチンの腰壁と同じモールテックスで、奥の壁も仕上げています。クロスでは出せない表情があります。
柱や梁は木目を活かしつつアクセントになる様に、濃すぎない茶色に染めています。
ダイニングの窓からは白樺などの林を眺めることができます。春や夏には移り変わる景色を楽しむことができそうです。
工事が終わってお引渡しを迎えますが、暖かくなってから外構や外壁の塗り壁工事が控えています。
本当の竣工は6月頃になりそうです。