南区川沿にて本日着工するHouse S(仮)
先行して作成した模型です。完成イメージの共有に活躍してくれるツールです。
各階もそれぞれ分けて俯瞰することができるよう、分割式です。
造作家具類も頑張って作っているので、図面だけではわからない、窓の外から見える感じも表現できています。
現場は奥行きのある敷地です。初日は掘削作業。思えば今年最初の基礎着工物件です。
掘削した根切り底に切込砂利を敷き、床(トコ)を作っていきます。
高さを揃えたら転圧して締固め。
基礎工事はおよそ一ヶ月弱ほどを予定しています。
基礎の鉄筋検査です。
基礎の開口部の斜め補強やスペーサーを一箇所ずつチェック。
大きめの配管周りは、ウェブレンと呼ばれる補強筋を使用することもあります。ビルなどの大型建築でも使われる、施工性と高い補強強度を実現する部材です。
4月に入り、すっかり暖かくなったので冬季養生は解体。
やはりのびのびと仕事ができます。
現場は立ち上がりのコンクリートの打設後養生期間が終わったので型枠を外しています。
バールを使ってバコっと型枠を外すと、きれいなコンクリート面が出てきました。「じゃんか」と呼ばれるコンクリートの打設不良もなく、丈夫な基礎ができてきています。
大工工事の開始です。プレカットで製材された構造材が搬入され、大工さんが組み上げていきます。
本州では鳶職人が建て方を行うのが一般的ですが、北海道では大工さんの仕事です。
2階の床組となる部分がきれいなマス目に。奥に見えるのは藻岩山です。
釘打機による釘打ち作業。コンプレッサーで圧縮されたエアで釘を打っていきます。
建て方作業のとき限定で、エイトワークスの2大棟梁揃い踏み。レアなツーショットです。
外回りの合板を張っています。
エイトワークスで採用しているのはOSBパネル。少し前のウッドショックの時には品薄で入手困難になったこともありましたが、今はすっかり元通りです。
外回りの合板にはいろいろな商品が出ていますが、コスト・強度・作業性や軽さのバランス面で、OSBパネルが頭一つ抜けている感じです。
1階と2階の間になる部分は、必ずOSBパネル同士を6~10mm離してクリアランスを取っています。
経年での乾燥収縮や積雪、地震等の外的負荷に対応するための工夫です。
規定通りに釘が打たれているかのチェックも欠かせません。設計通りの強度が出るか否かは、こういった基準通りの施工が大前提です。
巨大な木製サッシが搬入されました。今日の作業はこのサッシの取付です。
サッシが収まる場所は端材を積んで下駄を作り、段取りをしています。
ここから取り付け中の風景は写真がありません。なぜなら大工さんの手伝いで手が離せないから・・・。
というわけで、いきなり取り付け終わった写真です。
まるで存在していないように見えるくらい透明度の高いガラスです。
断熱と気密工事が終わり、本日は1階の天井下地を組む作業でした。
隙間なく入った壁の断熱材と、たるみなく張られたビニール。有名な近代建築の建築家の言葉で、「神は細部に宿る」という言葉がありますが、まさにそれを思わせる丁寧な仕事をしてくれる棟梁です。本来は意匠性のディテールを表す訓示なので少し使い方は違いますが、言い換えるなら「品質は見えないところに宿る」といった感じです。
現場の前にはカラスが遊びに来ていました。
この時期のカラスは子育て時期で危険なことも多いですが、大人しくウロウロするだけで去っていきました。
外壁工事が終わり、足場のネットを先に外しました。
ダーク系の金属サイディングと、ウェスタンレッドシダーの組み合わせ。レッドシダーの面は塗装するので、更に表情が変わります。
足場を完全に解体する前に、コーキングの施工状況のチェック。
コーキングは防水のために必要な場所、あえて通気や水抜きのためにコーキングしない場所があります。指示通りに施工されているかを確認していきます。
階段がかかりました。
House S(仮)は森庭の家の基本プランを踏襲しており、階段も近い納めとなっています。
一段下がったリビングなどは森庭の家と同様ですが、ダイニング・キッチンの配置はアレンジしています。